リゾートバイト

動物園を辞めた後/リゾートバイトの思い出

今回は動物園を辞めた後に始めたリゾートバイトについてお話しします。

最近まで継続していたのですが新型コロナウイルスの影響により派遣先が営業停止になったので、急遽実家へ帰省することになりました。

恐らく私の生き方は、少数派です。

・やりたいことが見つからない
・しばらく自由気ままに生きたい
・いろいろな人と関わる機会が欲しい

など考えている方の参考になればと思います。

リゾートバイトを始めた理由

動物園を辞めた年も動物園の就職活動はしていましたが、試験に落ちたことをきっかけに一旦動物飼育から退くことを決めました。
(そうせざるを得なかったのかな)

正直全ての人間関係に疲弊していたこともあって、当時の生活をリセットしたかったんです。

そして、次に働く職場を見つけずに動物園を辞めました(笑)ほぼノープランです。

動物関連外の求人を見ても

「面白くなさそう」「ずっと屋内かぁ」
「スーツ出勤?!作業着がいい」

リセットどころか引きずりすぎて、就職活動というよりただ求人を閲覧しただけでした。

かと言って働かないといけないという気持ちは(微かに)あったので、以前から気になっていたリゾートバイトで求人を探し出しました。

求人を探すときって、条件を絞りますよね?
「給与」「残業なし」「福利厚生完備」「年間休日」・・・

当時の私は早く今の生活から抜け出したい一心でしたので、これだけは外せない条件を一つだけ決めました。

「離島」

これは外せません!

なぜなら、完全隔離・自然豊か・人口少ない・電車がない・サイコー

そんなこんなで、たまたま目にした佐渡島の求人に決定しました。

下記の記事でもリゾバについて触れています。

旅ログ
動物園を辞めた理由とその後動物園を辞める時、次の就職先を見つけずに退職しました。不安要素は多いですが、安心したいがために無理に就職活動する必要はないと思っています。 こんなことを言っていても、飼育員時代は人間関係に悩まない日がありませんでした。私の人生が大きく転機を迎えたのは飼育員を辞めてからです。...

リゾートバイトとは?

  • 全国のリゾート地に住み込みで働くこと
  • 家賃光熱費は基本無料、職種は主にサービス業
  • 雇用形態は派遣社員orアルバイト
  • 働く期間は1ヶ月〜1年と短期から長期まで
  • 友達がたくさんできる
  • HPは少し怪しい

HPを見ると、楽しそうに笑う派遣たちや飲み会でカンパーイとかいう写真が載っています。

パリピが苦手な私の第一印象は

「え、怪しい」
でした。

実際リゾバに行ってみると

「HPに掲載されていた、楽しそうな写真ってあながち間違ってないな」と思いました。

そして、これまで5ヶ所で派遣をして、その都度新たな出会いに恵まれました。

留学、ワーホリ
世界一周、ヨーロッパ
渡航する人、してきた人

どこ行っても必ず海外かじってる人がいました^^

海外思考が強い人の多くはアクティブで
人を否定するよりもどう受け入れるかという姿勢が強かったです。

いろんな人種の人と関わりたい・関わってきたからこそだと感じましたね。
リゾバは、ワーホリや留学に行くための貯金や準備(人との出会い)に適しているなと思いました。

他にも、ダイビングするためにきた!とか
リゾバしながらバイクで日本一周する!とか
いろんな人たちがいました^^

リゾートバイトのメリット・デメリット

メリット

  • 貯金がしやすい環境
    家賃光熱費無料、食費無料もあります。
  • いろいろな所に住める
    休みの日は観光ができます。
  • 人と出会う機会に恵まれている
    友達や恋人ができます。
    恋人とは派遣が終了と同時にバイバイなんてことも。
  • 派遣から正社員登用もできる
    必ずしも不安定な職とは言い切れません。

デメリット

  • コミュニケーションは必須
    人と接することが苦手な人は少し難。
  • 観光や飲み会でお金が消えていく
    貯金という目的があるなら強い意志が必要です笑
  • 派遣社員の立場は低い
    シフトは本社の人を優先し、人員不足の日は派遣で補う所
    本社の人を休ませたいから派遣を酷使する所もあります。
    派遣の立場は職場によって異なります。

リゾバでの印象的な出会い

2019年4月からリゾバを始めて、一年ほど続けていました。
そのなかで最も印象に残っている二つの出会いについてお話しします。

佐渡島で自身の殻を破る

佐渡島は、初めての派遣先です。
職種はホテルの仲居さん。

動物園を辞めた後、離島という条件だけで決定した職場でした。

頭の中は「早く今いる場所から抜け出したい」だったので
今考えても不思議なんですが、仕事内容は全く把握していませんでした。

佐渡島の就業先に到着してから
「わたし、仲居さんやるんだ!」状態w
会社から届いた資料に全く目を通していなかったのがバレバレですね。

仲居さんといえば、
ホテルに到着したお客さんを部屋へ案内したり

お部屋に料理出しをしたり

宴会の準備と接客をしたり

稼働中はずっと動きっぱなし。

初めて携わる仕事に苦戦する日々

そして仕事とはいえ、友達できるのかな・・

なんて不安な気持ちがめっちゃありました。

が、同世代の女の子が多い職場だったので、
派遣同士あっという間に仲良くなりました。

空いた時間には海沿いを歩きながら
しょうもない話し、真剣な話しをしました。

「私は将来こんな目標がある」
叶うかもわからない目標を話し合って
刺激を受け与える。

海を見ながら、ここにイイ男がいたら
最高のシチュエーションだよねー
なんて冗談を言い合う(本気かも)

仲居お姉さんに怒られたら
お互いを励まして、お酒を飲む。

佐渡島を知らないよそ者に、車を出して
いろんな所へ連れて行ってくれたスナックのママパパ。

「代金はお前らの上司につけるから飲んで楽しめ」
と言ってくれるママパパ(あれ?)

私の接客と言葉遣いを正してくれた添乗員さん
「最後にあなたの名前を聞いて僕は帰るよ」
私は名前を聞きそびれてしまった。でも一生忘れない。

あなたに接客してもらえて良かったと
言ってくれたお客さん。

70歳になっても、東方神起のライブに
参戦する元気な仲居お姉さん。

人と良い関係を築くことは
心が無条件に満たされるなぁって思いました。

リゾバを始める前

私は人と良好な関係を築くことができない奴
と思っていました。

社会人になってから人間関係に悩まない日がなかったからです。
新しい環境でゼロから人間関係を構築することが怖かったですね。

ですが多くの人と関わりを経て、

もっとラフに人と会話して良いんだ。
自分の気持ちをさらけ出しても誰も引かないんだ。
人の話しを聞くことってこんなに楽しいんだ。

などなど。人と関わる楽しさを教えてもらいました。

そう思わせてくれた、たくさんの出会いに心から感謝しています。

佐渡島は私の殻を破るきっかけの地です!
とても思い出が深い。

ここからは写真と共に思い出を巡ります( ・∇・)

日本海に沈む夕日

この一年いろんな場所で夕日を見てきたけど、佐渡島でみた夕日が一番綺麗だなぁと思います。ちなみに、この夕日は寮の部屋から撮った写真。

日没の時間になると、カーテンの隙間から夕日が差し込んできて、開けるとこの景色。
いつだって潮の音が部屋まで聞こえてきて安眠でした。

大野亀

黄色い花は、トビシマカンゾウの群生。
恋人と来たい場所ナンバーワンです(笑)(泣)

クラゲの死体に群がるヤドカリ

寮の目の前は、海です。暇な時は磯遊びをしていました。
海の生物は、触っていい触ったらだめの見分けがつかないので、悶々としていました(笑)

サイドクルン

佐渡島は空気がほどよく乾燥していて呼吸が軽かった。
海はとても美しくて、鼻につかない潮の香りが好きでした。
そして、海鮮料理は最高に美味しい。何もかもが完璧の空間。

佐渡島と言えば、トキ保護センター(トキの森公園)がありますね。

日本産トキは絶滅していますが、中国から贈呈されたトキを繁殖リリースする活動がおこなわれています。

一度だけ、田んぼをつつく野生のトキを発見できました。

見慣れないフォルムなので
やっぱり見れた時は嬉しいですよね。

トキの森公園-資料館
新潟県佐渡島市【トキの森公園】前半新潟県に位置する佐渡島にはトキの森公園がある。 そこでは、日本トキ絶滅の背景や保全センター設立の経緯などの歴史を辿ることができる。かつて日本中の空を飛翔していたトキへ想いを馳せ、今私たちができることはなんだろうかと考えるきっかけになるであろう。 佐渡島では飼育員だけでなく、地域が一体となってトキの保全に取り組んでいる。そして最終的に目指す人とトキの未来像には圧巻される。...

石垣島でルームシェアしたお姉さんと島の野生動物たち

石垣島に滞在したのは10月〜1月でした。

さすが南国!ほぼ毎日半袖で生活していました。
肌寒い日もあったんですけど、気温の高い日が圧倒的に多かったですね。

石垣の派遣では2DKのマンスリーマンションを二人でシェアしました。
ルームメイトは初対面、年上の関西お姉さんです。

「まぢで?」「やりたいことやったらいいんよ」「ほんま?」「あのハゲ」

おお〜関西の人って面白いな!と何度も思いました。

【関西お姉さんとごはん屋さんへ行った時の話】

外国人のお客さんが来店し、お姉さんが

「Hi!」「Where are you from?」

と話しかけました。

びっくりしました笑

名前は?どこで働いているの?
石垣島にはどのくらい滞在しているの?

いろいろ会話した後に連絡先の交換をしていました。
この時お姉さんが何気なくとった行動に驚いたし、かっこよかった。

お姉さんは留学経験があるそうで、
人生経験がとても豊富な方でした。

一方たまに謙虚な一面があって
「うちがこんなこと言うのもあれやけど」
と言っていましたが、私は純粋にお姉さんが教えてくれる言葉に耳を傾けていたし尊敬しています!

写真と共に思い出を巡ります( ・∇・)

フサキビーチ

天気は荒れ模様。このお姉さんの写真がお気に入り。

青い空、青い海

展望台からの景色。
この後車で下に降りて浜辺まで行きました。近くで見てもやっぱり青かった。

マングローブで出会ったハゼ
(多分ミナミトビハゼ)

なんか、素揚げで食べたら美味そうだなぁが第一印象。

ハゼは水族館でしか見たことがなかったので、見つけた瞬間は笑みがこぼれました。東京湾にもいるみたいですけどねい。

コウライキジ

羽が美しいですね。

この定位置で過ごしているところを度々見かけていました。陽が落ち始めています。

警戒心が強いみたいで、人の気配を感じると
「バババババ!!」と鳴いて飛んでいきます。笑

特別天然記念物 カンムリワシ

幼鳥も成鳥もわりと高頻度で見かけました。

滞在中カンムリワシのことを調べてみると
「獲物を狩る時の動きが緩慢なため、車に轢かれることが多い」ことを知る。

その時は「緩慢と言っても、猛禽だし身の危険を感じたら素早く逃げるんじゃない?」と思っていました。

が、しかし!

通勤中にウシガエルを狙うカンムリワシと遭遇。
カンムリワシが道路にいるカエルを電柱から狙う構図です。

観察していると・・・
狩りなのに、地面に着地してからヨイショっとカエルを突くんです。動きが想像以上にゆっくり!

道路の真ん中にカンムリワシが着地しています。
(カエルは角度で写ってないです)

脚でぐわしと掴んで止まり木で召し上がった方が効率良さそうなのに・・

そんなことをしていたらカラスの野次が始まるし、車が来ました。

カンムリワシは急いで逃げるかと思いきや、車が手前で止まるほど近くに来てからやっとその場を離れます。

せっかく捕まえたカエルも落としてしまうし。
これはカンムリワシが交通事故に遭うわけだと納得。

人がカンムリワシの生き方を理解する必要があると思いました。

他にも・・

インドクジャク・オオクイナ・シロハラクイナ・オカヤドカリ・リュウキュウコノハズク、アオバズク・ズグロミゾゴイ・ヤエヤマオオコウモリ・ハブ・ヤモリ何種か・綺麗な蝶々と甲虫系などいろんな野生動物と遭遇しました。

リュウキュウイノシシとヤシガニを見れなかったのが残念!夜はフィールドに出なかったので、それが原因ですね。迷子犬も多かったなぁ

石垣島は、野生動物の宝庫でした。
双眼鏡を持って散歩に出るのが楽しかったです。

職場に関してはビーチサンダルを履きながら働ける環境がめちゃくちゃ好きでしたね。

ホテルの清掃員だったので、部屋から窓の外を見ると青い海がブワーって広がっていました。

ホテルの一室から見た海

一生見ていたい景色でしたねぇ。

三ヶ月間滞在していたので西表島に行くこともできたのですが、
動物関係の友達と一緒に見て回りたいという欲が働いて行きませんでした笑

もったいないことしたな!
誰か一緒に行きましょう笑!

最後に

自分自身と自分の人生を肯定できるようになったのは、ここ一年です。

根っからの根暗だったので、こうしてブログに自分のことを書いていることも成長してんなぁと実感できます。

「たまたま読んでみたら良いことを知れた」という人が一人でもいたら、ブログを始めて成功です。

たまには雑記ブログもいいですね。
いろんな人と出会えた話し、良いことも悪いこともあった話し、またかけたらいいなぁと思います。

読んでいただいて、ありがとうございます。


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